2014年08月23日

人はみな嘘をつく?

今、放送中のドラマ『ゼロの真実』は東京23区内の異常死体を検案、解剖する監察医の話である。ドラマの舞台は架空の監察医務院だが、実際にある東京都監察医務院は都庁の管轄下にあり、普通に都庁の事務職だった人が転勤して来て、監察医補佐として働いたりすることもあるそうだ。仕事は、取りだした内蔵の重さを量ったり、解剖の記録を取ったりするらしい。とんだ所に異動になった、遺体の検案、解剖なんて恐ろしい、と思う人のほうが普通の感覚だが、中には、ドラマティックな職場で、俄然イキイキする人もいるそうだ。確かに死体には、それぞれの物語があるから、飽きないと言えば飽きないだろう。取材していて、この話には驚いた。
そこで、都庁の下水道局から異動して来た監察医補佐のオジサンを登場させることにし、その人の台詞で、こんなことを書いた。「生きてる人は信用できないですけど、ご遺体さんは嘘をつかないですかた、ほんとにいとおしいのですよ」生きている人間は嘘をつくし、嘘をつくのが生きている証拠みたいなものだと、私も日頃から思っていたからだ。そうしたら監督が、「人間は、男が1日平均3回、女は平均2回、嘘をつくらしいよ」と言った。女のほうが少ないのかということで、ほかのスタッフは盛り上がっていたが、私は1日2、3回しか嘘をつかないのかと思って、密かに驚いていた。だって私はもっとたくさん嘘をついているからだ。そんなに悪意のある嘘ではないけれど、自分でも何でついちゃったのか分からないような小さな嘘を私は毎日10回以上付いていると思う。

それはまるで、ポロッとこぼれるように私の口から洩れてしまうのだ。「泣いちゃったわ」なんて、泣いてもいないので、しょっちゅう言っている。外でついてしまった嘘は、そのままにしておくが、夫には時々「今の嘘」と正直に言う。「オトウサン(夫のこと)が言ってたって言っちゃたから、口裏合わせておいてね」なんてこともある。そのたびに、夫は「君は虚言症だな」と、たまげる。職業柄、私は話を劇的にする習性があるのかもしてない。その例で言えば、明石家さんまの、「大竹しのぶネタ」なんか、ほとんど嘘だろうと想像する。私が大竹しのぶだったら、どう思うかな……と考えたこともあるが、大竹さんもさんまさんも、天才同士だから、許し合えるんだろう。



Posted by こころ at 12:49│Comments(0)
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